著者

Denis Kacar

十七巻 · 一つの宇宙 · 一つの問い

SOR: Singularity Reign の創造者。知性が「道具」であることをやめる、その瞬間を描くSF叙事詩。

一つの宇宙。三部作ではなく。

SOR: Singularity Reign は、十七冊の書籍にまたがる一つの連続した宇宙として構築されています。十巻からなる本編と、その周囲を巡る七つのコンパニオン・ノベル。どの一冊も入口として読めるよう設計されており、他の巻に依存することはありません。それでいて、すべての巻が互いを深めあうのです。

三部作ではなく、十七冊の連結した書物として書くという決断は、商業的なものではなく構造的な必然でした。この叙事詩が問いかけるもの——意識について、文明について、知性が「道具」であることをやめる瞬間について——は、三巻という枠に押し込めば、読者から体験そのものを奪うほどの圧縮を強いられてしまうのです。

次のページを思わずめくってしまう読者のために書かれた物語。文学を気取らずして、文学的な質量を備えた小説。本を閉じた後も、問いだけが静かに残り続けます。

ニュルンベルクから。離れない一つの問いとともに。

Denis Kacar — SOR: Singularity Reign 著者
Denis Kacar

Denis Kacar はドイツのニュルンベルクに住み、執筆を続けています。SOR は一つのアイデアから始まったのではなく、頭から離れない一つの問いから生まれました——次なる知性が「道具」であることをやめたとき、私たちには何が起きるのか。長編一冊に収まる答えなど存在しなかった。三冊にも収まらなかった。だからこそ十七巻になったのです——六つの派閥、十二人のキャラクター、全巻を通してはじめて完結する一つの宇宙。

この叙事詩を支える声は、意図的に抑制されています。一文一文がそれ自身で立つこと。説明的にならないこと。ページを閉じた後も読者の頭の中で動き続けるイメージ。行間で何が起きているか——それこそがこの本の本体なのです。

読者を、対等な存在として。

SOR の一冊を開くということは、虚構の世界に何時間も身を投じるという約束です。その時間こそが本当の対価——本の価格ではありません。安易なクリフハンガーで返すわけにはいかない。速さのための速さで返すわけにも、誰も求めていない説明で埋め尽くすわけにもいかない。返すべきは、その時間に見合う世界そのものです。

だから、すべての版が同じ基準を保ちます。本作は英語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、フランス語、ヨーロッパ・ポルトガル語、ブラジル・ポルトガル語の各版で並行して刊行され、いずれもネイティブ編集者の手で仕上げられます。機械翻訳のみで完結させることは決してありません。ベルリンの読者が、ドイツ語版を「翻訳である」と気づかずに読める——同じことが São Paulo にも、Madrid にも、Paris にも、Rome にも当てはまります。

オーディオブックも同じ基準です。シングル・ナレーター、雰囲気重視、ラジオドラマ的な演出は排する。本そのものが語る。聴き手は「楽しまされる」のではなく——連れ去られるのです。

これがこの仕事の姿勢です。あとは、すべて作業です。

三つの入口。

イベント長編の要石 B15 — 『収束:最後のパターン』 はサーガの転換点に位置し、単独作品とともに任意の順序で読むことができます。読書地図の全容は はじめに をご覧ください。

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